以前勤務していた会社の名刺データ管理システムのIDとパスワードを転職先の社員に教えたなどとして、警視庁サイバー犯罪対策課は15日、埼玉県川口市栄町2の会社員、人見正喜容疑者（43）を個人情報保護法違反容疑などで逮捕したと発表した。数万件の名刺情報が保管されていたとされ、「転職先で営業に使えると思った」と容疑を認めている。
逮捕容疑は千代田区の人材派遣会社に勤務していた2021年6月、名刺データ管理システムにログインできる同僚のIDとパスワードを、転職が決まっていた同業他社の社員に提供したなどとしている。
同課によると、IDなどを提供された転職先の社員は、実際に名刺情報を不正に閲覧し、営業活動に悪用していたという。
名刺管理システムは官公庁や民間企業で広く利用されており、同課は「クラウド上で情報を管理する時代。会社のセキュリティーや個人のモラルを高めていく必要がある」と呼び掛けている。【加藤昌平】
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