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仏高級ブランドのディオールの写真が、アジア人に対して欧米人が抱く昔ながらのイメージをそのまま表現しているとして、
中国のインターネットなどで批判された。その後、撮影した中国人ファッション写真家が自分の「無知」について謝罪する事態となっている。

問題の写真は今月12日、上海の展示会で掲示が始まった。直後から中国のインターネット利用者が次々と批判し、のちに現地メディアも取り上げた。
撮影した写真家チェン・マン氏(41)は、中国のソーシャルメディアの微博(ウェイボ)に、
「(過去の作品における)私の未熟さと無知に対して責任を感じている」と投稿した。

ディオールは、すでにこの写真を撤去したとしている。

同社は23日夜、ウェイボの自社アカウントで、「これまでどおり、中国の人々の思いを尊重している。
(中略)何らかの間違いが起これば、指摘を受け止め、適宜それを正していく」と書いた。
また、今回の写真は芸術作品であり、商業広告ではないとした。

「欧米の審美眼にこびている」

中国の新聞、北京日報は社説で、ディオールの写真のモデルについて、「陰気な表情」と「悪い目つき」をしていると主張。
「写真家はブランドや西側世界の美的感覚にこびている」、「長年にわたってアジア女性は、欧米の見方によって常に、
小さな目とそばかすで表現されてきた。だが、芸術と美に対する中国の評価の仕方は、それによってゆがめられることはない」と唱えた。

一方、中国女性ニュース(China Women's News)は、「腫れぼったい一重まぶた」のモデルの写真は、人を「落ち着かない」気分にさせると解説した。

中国のネット界では、今回の写真がチェン氏の2012年のシリーズ作品を想起させるとの指摘が出た。同シリーズは彼女が英ファッション誌のi-D向けに撮影した。
https://www.bbc.com/japanese/59399099