一方、完全に出遅れているのが立憲民主党だ。衆院選敗北の痛手を引きずり、候補者擁立は難航。広島では民主党政権で法相を務めた野党系無所属の柳田稔参院議員が政界引退を表明したが、立憲が独自候補を立てられるか不透明で、その隙を維新が狙う。京都でも、維新と国民が手を結べば立憲現職の福山前幹事長が落選危機と囁かれている。

「国民と立憲が共闘すべきだという連合の意向もあって、維新、国民、都ファががっちり共闘態勢を取ることができるかは分かりません。ただ、地域の事情に応じて、例えば東京では都ファと維新、京都では維新と国民というように緩やかに連携する“パーシャル共闘”で参院選に臨むことは考えられる。そうなれば立憲は壊滅的で、参院で野党第1党の座を明け渡すことになりかねません」(政治ジャーナリスト・角谷浩一氏)

 立憲は、維新が強い関西圏で議席が取れず、東京でも1議席がやっと。これまで自民と1議席ずつ分け合ってきた2人区も、ことごとく維新に奪われる可能性がある。国会から野党は消滅、与党と「ゆ党」だけになるなんて悪夢でしかない。

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