イギリスのヨーク公アンドリュー王子(61)が、軍の役職と慈善団体の後援者の役職を女王に返上した。英王室バッキンガム宮殿が13日、発表した。
王室筋によると、アンドリュー王子は公的な場での敬称「His Royal Highness(殿下)」の使用もやめるという。
エリザベス女王の次男のアンドリュー王子をめぐっては、ヴァージニア・ジュフリー氏(38)が17歳の時に性的暴行を受けたとして、米ニューヨークで民事訴訟を起こしている。王子は一貫してこの訴えを否定している。
王子に近い人物によると、王子は「自分自身を弁護し続ける」と述べたという。

英王室は13日、声明を発表。「女王の承認と同意を得て、ヨーク公の軍との関係性と、王室としての後援者の役職は、女王に返上された」、「ヨーク公は引き続き公務に就かず、今回の訴訟では民間人として自己弁護していく」とした。
関係者によると、アンドリュー王子のすべての役職は直ちに女王に返上された。今後、王室の他のメンバーたちが引き継ぐことになる。
また、今回の問題は王室で大きな話題になっているという。

アンドリュー王子は王立海軍に22年間所属。フォークランド紛争ではヘリコプターのパイロットとして従軍した。
今回、英軍最高レベルの歩兵連隊である近衛歩兵連隊の連隊長(Colonel of the Grenadier Guards)の役職のほか、9つの軍役職を返上した。
また、カナダやニュージーランドの軍の名誉職も失うことになる。

https://www.bbc.com/japanese/59990610.amp