
ロシアへの経済制裁は逆効果?マックやスタバの閉鎖が招くさらなる「暴走」
https://diamond.jp/articles/-/298565
一部抜粋
> 世界各地で国際紛争が相次いでいた1996年、英エコノミスト誌の編集長(当時)だったビル・エモット氏はこう述べている。
「経済制裁はめったにうまくいかない。その理由は、経済制裁を執行するのが事実上、不可能だからである。国家にはあまりにも多くの通商相手があり、国境を取り締まるのはきわめて難しいし、企業は商品の原産地を制裁に参加していない国であるかのように見せかける方法を必ず案出するだろう」(読売新聞1996年10月28日)
「制裁も一定の効果を持ち得る。しかし、それはまた、制裁が逆効果となる始まりでもある。これは、一つには、制裁がある国の一般市民に痛みを与えることになると、問題の指導者を脅かすというよりは、むしろ、その国の反外国人感情を高まらせかねないからである」(同上)
(中略)
今からおよそ80年前、日本はABCD包囲網という厳しい経済制裁を受けて、中国大陸で進めている軍事侵攻をすぐにやめて撤退しろと国際社会から迫られていた。現在もそうだが、日本は資源などで海外にガッツリ依存をしているので、一般市民の痛みはすぐにやってきた。今のロシア国内同様に物資不足で、店には大行列ができた。
では、そこで軍や政府、あるいは国家元首である天皇を突きあげて、「戦争をやめるべきだ」という世論が盛り上がったのかというとご存じのように、そんなことにはなっていない。むしろ、「米英の嫌がらせに屈するな」の大合唱だった。