「おかしいな、テントがないぞ」十数万円分のキャンプ道具がいきなり消えた…40代男性キャンパーが被害にあった“20分間の盗難劇”
5/28(土) 11:12配信

キャンプ場を振り返ってみたときに、「あれ?」と……
 翌7日は朝6時ごろ起床し、朝食をとったのち、6時40分ごろから行動を開始した。 

 ザックに入れたのは、雨具、防寒具、行動食、ハイドレーション、貴重品など日帰りの装備一式。
テントは張りっぱなしで、山から下りてきたら撤収するつもりだった。

 歩きはじめておよそ20分後の7時ごろ、雷鳥荘のあたりまで登ってきたところで、
ふとキャンプ場を振り返ってみたときに、「あれ?」と思った。自分が幕営した場所に、テントが見当たらなかったからだ。

「おかしいな、テントがないぞ。風で飛んだのかな。なんらかの理由で管理人が移動したのだろうか。
それとも日陰になっていてただ見えないだけ?」

 まさかテントがなくなるなんてことはあり得ないよな、と思いながらも、いろいろな可能性が頭をよぎった。
もしかしたら盗まれたのかも、ということも考えた。

 しかし、なにかの間違いだろうという気持ちが強く、引き返そうかという思いを打ち消した。
かりに盗まれたのだとしたら、犯人はもう逃げているだろうから、引き返したところでどうにもならないという気持ちもあり、とりあえずそのまま登山を続行した。

 ここで断っておくが、登山者が数日間テントを張って周囲の山に登る場合、出掛けるたびにいちいちテントを畳んだりはしない。
キャンプ地から日帰りで山に行くとき持つのは、必要な登山用具と貴重品、それに食料と水ぐらいで、テントやシュラフ、炊事用具などは置いていく。

 山で使わないものをわざわざ持つのは労力と時間の無駄であり、このことは「山ヤは他人のものを盗んだりしない」という前提のもとで成り立っている。
だから一箇所のキャンプ地での滞在期間中は、たいていずっとテントは張りっぱなしのままで、登山中に使用しないものはテントの中に置く。

 登山をしない人は「なんと不用心な!」と思うかもしれないが、
登山者の間でそれが当然のこととされているのは、これまで盗難被害が報告されたことなどなかったからであろう。
https://news.yahoo.co.jp/articles/76c79c734cd0e48268bda35cbf3e668cef2a39ec?page=3