民間でも、運転免許の返納を促す環境整備が進んでいる。自動車販売会社「ホンダカーズ三重」(三重県松阪市)は、運転免許不要で歩道を走行できる近距離用電動モビリティー(移動手段)「ウィル」の販売を始めた。

 東京の新興企業「WHILL(ウィル)」が開発した。最高時速6キロと遅いため、道路交通法では「歩行者」として扱われ、免許は不要。車幅が55センチで、前輪が横方向にも回転するなど、小回りがきくため、狭い歩道やスーパーなどの店内でも走行できる。

 ホンダカーズ三重の磯田雅伸社長は約10年前、高齢者3人を説得して免許を返納させた経験がある。「3人とも外出が難しくなり元気をなくしたのを見て、私もつらかった。車社会の三重県でも笑顔で免許を手放せる環境を整えたい」と力を込める。

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