「仕事なんて辞められる」欄干を越えようとする男性を見かけ説得、パトカー止め保護
2022/06/14 15:37

 仕事に悩み、橋から飛び降りようとした男性(20歳代)に自殺を思いとどまらせた玄海町の歯科助手の女性(51)に佐賀県警唐津署(寺戸剛署長)は、署長感謝状を贈った。

 同署によると、女性は業務で車を走らせていた5月6日午前11時半頃、男性が橋の欄干を越えて身を乗り出しているのに気づいた。ほどなくUターンし、橋の上に戻っていた男性に「具合でも悪いのですか」と声をかけた。男性は「仕事を辞めたくて」と悩みを打ち明けたという。

 「仕事なんて辞められる」「警察に相談したらいいですよ」などと約5分間説得。通報しようとした時に偶然、唐津署のパトカーが通りがかり、女性は手を振ってパトカーを止め、警察官が男性を保護した。

 表彰式は今月6日にあり、寺戸署長は「積極的な声かけは勇気ある行動」とたたえた。「ふだんからおせっかいな性分」という女性。「男性が日常を取り戻し、前向きに暮らしていると聞き、一番うれしい」と喜んでいた。

https://www.yomiuri.co.jp/national/20220614-OYT1T50109/