白川方明
○白川参考人 デフレから脱却する必要があるという点においては、山本先生と全く同じ認識でございます。
いつも申し上げていることでございますけれども、日本経済がデフレから脱却し、
物価安定のもとでの持続的成長経路に復帰することが最も重要な課題という認識を持って、金融政策を運営しております。
多少、今の先生の御質問に対するお答えではない部分もあるかとも思いますけれども、
私どもとして、デフレ脱却には二つの取り組みが必要であるというふうに思っております。
一つは、デフレの根本的な原因であります大幅な需給ギャップを持続的な形で解消していくということであります。
このため、日本銀行では、政策金利を名目ゼロ金利まで引き下げ、また、現在の低い、このゼロ金利状態を続けるということを明確にしております。また、金融市場に対して潤沢に資金を供給するという用意をつくっておりまして、現に潤沢に供給をしております。
先行きも、このような極めて緩和的な金融環境を維持する方針を明確に示しまして、そのことを通じて、
日本銀行として、この需給ギャップの解消に最大限の努力を続けております。
それから、もう一つ、デフレ脱却のために重要なことは、人々の物価に対する見方が下振れしないようにすることであります。
この点でも、日本銀行は、十二月に、中長期的な物価安定の理解という形で、
消費者物価の前年比がプラスの状態を実現することが大事であるという姿勢を示しておりまして、デフレ脱却への決意を明確にしております。
私としても、現在の状況からいち早く脱却したいという思いでは、これは先生と全く同じでございます。
しかし、先ほど申し上げましたようなデフレの根本原因を考えてみますと、これは粘り強く努力を続けていくということでございます。
私どもとしては、そうした姿勢を改めて申し上げたいというふうに思います。
この山本は山本幸三でリフレ派
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