「もう今日は(警護は)いいよ」―。閣僚の地方訪問に同行取材した夜、宿泊するホテルのバーでほろ酔いの閣僚が自室に戻った瞬間、同席していた男性SPの表情がガラリと変わった。
周囲を威圧するような眼光は消えうせ、どこにでもいる柔和な若者に「変身」したのだ

▶しばし談笑したSPは普通のサラリーマンのように仕事の愚痴もこぼしたが、「でも警護対象が襲われたら自ら盾になるんでしょう?」と尋ねると、「そうですね」とほほ笑んだ。
鎧を脱いだ彼の穏やかな一言が、逆に「迷いなき覚悟」の凄(すご)みを感じさせた。

https://www.sankei.com/article/20220714-JQCHJQMC4ZODBLN3UZULQWEU4U/