JR放出(はなてん)駅(大阪市鶴見区)近くの踏切に設置された非常用ボタンを押して電車を遅延させたとして、大阪府警鶴見署は21日、自称アルバイトの辻謹嗣(きんじ)容疑者(60)=大阪市城東区=を威力業務妨害の疑いで逮捕した。7月に入り同じ踏切で計3回非常用ボタンが作動しており、府警が関連を調べている。

 逮捕容疑は14日午後2時半ごろ、鶴見区今津南1の第一下今津踏切で、ボタンを押して電車の走行を妨げたとしている。辻容疑者は「踏切が上がるスピードが遅いので、ボタンを押したらJRが改善してくれると思った」と容疑を認めているという。

 鶴見署やJR西日本によると、非常用ボタンが作動すると、付近を運行する電車の運転士に踏切手前で停止するよう通知される仕組み。14日は電車3本に最大6分の遅れが生じ、乗客計約550人に影響したという。

 JR放出駅長が翌15日、「非常ボタンを何度も押されている」と鶴見署に被害申告して発覚。付近の防犯カメラにはボタンを押す人物が映っており、辻容疑者の関与が浮上した。

https://mainichi.jp/articles/20220722/k00/00m/040/006000c