新型コロナウィルスに関してのアジア人に対する偏見もひどくて、大きな駅でいきなり男に、「おまえがコロナ持って来たんだろう! 街から出てけ!」と怒鳴られたこともあります。

その場にはポリスもいたし、ギャラリーも大勢いたので、ぼくもひるむことなく、「それ、どういう意味だよ?」と返したんですね。なんて言うかなと思ったら、そいつは逃げ出しました。

ぼくは質問をくり返しながら、そいつを追っかけます。すると、今度は「ついてくるなよ!」と。

こういうやつは、地元の茨城でもさんざん見てきました。ヘタレなやつは、けっきょくどの国でも同じなんですね。

◆アメリカで受けた人種差別

コロナと関係なく、人種差別は普通にあります。

さすがに集団で差別してくる人には街中では出会わないですけど、個別に差別してくる人はちらほらいます。

こちらに来て2ヵ月目で、黒人の男性に殴られました。

ぼくが彼の背後で走ったことで、ビクッとさせてしまったみたいで、振り向きざま、

「てめえ、何なんだよ!」と。

ナッシュビルの公園のベンチで友達を待っていたら、上品そうな白人のオバちゃんが、「ここはあなたが座っていい場所じゃないのよ」と、あからさまに差別してきたこともあります。

わざと「ごめんね、現金を持ってないんだ」と返したら、そのオバちゃん、「私はホームレスじゃない!」とキレていました。

このやりとりを見ていた周りの人たちが笑いながら、「ユー、グッド!」と言ってくれましたよ。

差別してくるような人間に対して感情のままにやり返すのって、労力がもったいないと思うんです。

もっとも、そう思うぼくも、差別する人間をみじめな思考回路の持ち主だと決めつけて、差別しているのかもしれないですけどね。

ただ、いずれにせよ壁になるのは英語力なんです。

英語ができないと、子供みたいに扱われてしまう。

だからといって、そこでシュンとなっていても仕方ないし、コミュニケーションをとるのをやめようとは思わないんです。

たとえ英語力が足りていなくても、がんがんコンタクトをとっていこうという姿勢は変えません。

https://news.yahoo.co.jp/articles/c0d9bde2414b742032ca63c7a755a34053e9ccc5?page=2