国葬予算差し止め 特別抗告を退ける 最高裁が初判断

 安倍晋三元首相の国葬予算執行の差し止めなどを求めて市民団体「権力犯罪を監視する実行委員会」が申し立てた仮処分について、最高裁第一小法廷(堺徹裁判長)は22日付で、団体側の特別抗告を退ける決定をした。申し立てを却下した東京地裁、東京高裁の決定が確定した。同様の内容の仮処分について最高裁が判断するのは初めて。
 団体は、国葬実施が思想・良心の自由を保障する憲法に反するなどと主張。東京地裁は「個々の国民に弔意を表すことや喪に服することを強制するとは認められない」として却下し、高裁も判断を維持した。最高裁決定は「特別抗告の事由に該当しない」とした。
 決定を受け、団体の岩田薫共同代表は「憲法判断もしなかったことは残念だ」とコメントした。

https://www.tokyo-np.co.jp/article/204873