https://toyokeizai.net/articles/-/622363家庭でつくるのと同じように手作りしたり、添加物をほぼ使わずにマジメにつくっている業者も存在します。ただ、残念ながら少数です。

あるいはメインの惣菜だけ自前でつくって、煮物など副菜のみ仕出しを使うところもあります。その意味では「お弁当は『差』が激しい」といえます。

わかりやすい例として、人気の「ハンバーグ弁当」を考えてみましょう。

町の仕出し弁当専門店「アベ食品」がつくる激安ハンバーグ弁当を見ていきましょう。

「家庭でつくる弁当のように、ハンバーグをネタからつくって焼く……」と思えば、さにあらず、「業務用の冷凍品」を仕入れてきて、これを湯煎(ゆせん)や電子レンジなどで解凍して詰めるだけです。ソースも「仕入れのデミグラスソース」を使います。

「付け合わせのナポリタン」「ポテトサラダ」も業務用を仕入れてきて、それをパックから出して詰め合わせます。「福神漬け」は、もちろん仕入れ品。

驚くべきことに、アベ食品では「白ご飯」「キャベツの千切り」も仕入れ品です。

結局、「アベ食品」でやっていることは「仕入れの食材」をパックから出して詰め合わせるだけです。鍋もガスも、包丁さえも使いません。

「弁当業者」というより「詰め合わせ業者」といっても過言ではありません。

私は何も「仕入れ品を使うことがいけない」と言っているわけではありません。

私が問題にしたいのは、こうした仕入れ品を使うことによって、かなりの「添加物」が使われているということです。