助け合い?せめぎ合い? 光合成をやめた植物の謎を追う

 植物の特徴の一つが光合成といわれる。生きていくために欠かせない養分を自ら作れるのは、とても便利だ。
ところが、その光合成をやめてしまった植物がいるのだとか。いったいなぜ? その謎に挑んでいるのが、神戸大学大学院理学研究科教授の末次健司さん。
森での観察と、研究室での最新機器によるDNA・RNA解析という2つの手法を用いて、生態や進化の過程を解き明かしている。

菌類を“だまして”栄養を取る
ー光合成をやめた植物がいるなんて不思議ですね。どんな顔ぶれなのでしょう。

 植物が光合成をやめると、他の生物から養分を調達しなければいけません。調達先によって2種類に分けられます。
一つが「寄生植物」。他の植物から養分をもらうタイプで、代表的なのはブドウの仲間のミツバカズラのつるに寄生するラフレシアです。
もう一つが「菌従属栄養植物」で、植物ではなく、キノコなどの菌類をだまして養分を取っています。有名どころではギンリョウソウです。

https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/22/101200467