18歳で投獄され刑務所内でプログラミング教育を受けた人物が釈放後に企業の最高技術責任者に就任、刑務所内教育の支援へ

殺人罪で26年間投獄されていたジェシカ・ヒックリン氏が、刑務所内教育を提供する企業「UnLocked Labs」を仮釈放後に共同設立し、最高技術責任者(CTO)に就任しました。
ヒックリン氏の教育には、プログラミング技術のコミュニティ「Stack Overflow」が間接的に貢献していました。

ヒックリン氏が少年院に入所したのは1997年、16歳のときでした。
ヒックリン氏はメタンフェタミン中毒による重度のパラノイアに苦しむ中、
ギャンブル中毒だったまま母の借金を取り戻そうと手を付けた麻薬取引に失敗し、友人を3度撃ったかどで殺人罪と武装犯罪に問われ、仮釈放なしの終身刑と100年の禁錮刑を言い渡されました。
しかし、その後未成年に重刑を科すことは違憲であるという別件の最高裁・控訴裁判決の恩恵を受け、2022年に仮釈法となりました。

獄中でヒックリン氏はトランスジェンダーであることを自認し、
刑務所内でのトランスジェンダーの権利改善を求める活動を行っており、性ホルモンを求めた最初のトランスジェンダー受刑者として知られています。
これに加え、刑務所内で行われていたプログラミングの教育課程を受講してプログラミングの腕を磨いていました。

42歳で自由の身となったヒックリン氏は、刑務所内で学んだ知識を生かし、Unlocked LabsのCTOとして新たな仕事に取り組んでいます。
ヒックリン氏を成功へ導いたのは、プログラミング技術を共有するコミュニティ「Stack Overflow」の貢献が大きかったといいます。

https://gigazine.net/news/20221023-stack-overflow-offline/