■アファーマティブアクションは上のポストからやるべきなのでは?

自分はアファーマティブアクション賛成派なんだけど、反対派が反発するのもある程度は分かる
その一つの要因として、そもそもアファーマティブアクションによるコストを施行する側(その多くが高齢男性=強者男性)は全く払わず、
若年男性(=弱者男性?)側が負わされる、という根本的な不合理が有るのでは?

ここについてはアファーマティブアクションを支持するリベラル側も同意する話だと思うんだよな
そもそもこれまでの女性差別的な状況の利益を一番受けてきたのは現在ポストについている高齢男性側な訳で、
そっちが腹を切らずに何故加害者性が薄い筈の若年男性側が切腹しなければいかんのだ?となるのは当然と言えば当然の話だよな
 
かつ、これはつまり強者男性と弱者男性の間で完結する話なので、女性側に何らリスクやコストを負わせずに解決できる話でもある
つまり単純な話、若年男性ではなく高齢男性側の腹を切れば円満に収まる話だと思うんだよ
案としては2つ
1.現在の高齢男性のポストを若年女性に明け渡す
2.現在の高齢男性が腹を切ってポストを増やす事で若年女性と若年男性の両方にポストを与える
 
まず1について、現在考えられているアファーマティブアクションは若年者用のポストを若年男性→若年女性へ融通するから高齢男性が腹を痛めない異常事態が発生しているので
高齢男性→若年女性へポストを融通すれば若年男性側の被害は最小で済む、という簡単な話
物凄く単純化して言えば、例えば大学の例だと女性に教授職を与えて男性はポスドクやテニュアの枠を貰えてハッピー、という話
現実問題としていきなり女性に教授職等の上の役職を与えるのは・・・・という話もあるが、そもそもアファーマティブアクションとは能力の有無をある程度度外視して枠を与えようという話なので、程度問題に過ぎない
特に理系だと知識的な面で難しい部分もあるかも知れないが、文系なら比較的簡単に出来るだろう
 
2は1の難点によりいきなり女性に教授職等の上のポストを与えるのが難しいと判断した場合、なら上が腹を痛めてポストを用意すればいいじゃないか、という話
そもそも現在上のポストについている高齢男性が今のポストを手に入れているのは過去の女性差別的な状況により下駄をはいたお陰だと考えるなら、そのポストによる利益を今尚満額受け取っているのはおかしい、と考えることは可能
そのような不当な利益を下の世代に回して、例えば現在の給料を50%カットして、その分で新しい女性採用枠を作る、というのは理に適っている
そうして既存の枠に加えて女性採用枠を増やすだけなら、若年男性も被害を被らずに済む、これこそあるべき姿では?
個人的には1の難点も確かに尤もな部分もあるとは思うので、こちらの2のほうが良いのではないかと思うが、より過激なアファーマティブアクション派なら1を求めるかもしれない
いずれにしても、腹を痛めるべきは若年男性よりも、現に女性差別的な状況によりこれまでさんざん得をしてきた高齢男性側ではないか?と思う
 
とあるアートイベント(名前は出さない)で出展アーティストの男女比を50:50にすると言っていたのを、当時私は素晴らしい試みだと賞賛していたけれども
今よく考えると、そう言っていたあの高齢男性は、何も腹を痛めてないんだよな・・・・と今になってもやもやした気持ちを抱えている
腹を痛めたのはあの時落された男性アーティスト側で、彼らはただ下駄を履かされなかっただけとはいえ、あの高齢男性は「ジェンダーにおいて素晴らしい取り組みをした」と称賛される一方で、彼らは特に見られることも思われる事も無い・・・・
何なんだろうね・・・・何だか空しいな・・・・という気持ちになってしまった


https://anond.hatelabo.jp/20221122114419