パトカー誤逆走、隠そうと映像消去 でもドラレコに「消すわ」の声が

一方通行の道路をパトカーで誤って逆走した事実を隠そうと、車載カメラの映像を消去したなどとして大阪府警が21日までに、淀川署員2人を処分した。

 府警によると、カメラとは別にあったドライブレコーダーにもみ消しを相談する音声が残されていたという。

 問題が起きたのは11月8日午後4時5分ごろ。大阪市淀川区十三東1丁目の一方通行路で、淀川署地域課の男性巡査長(26)が運転するパトカーが標識を見落とし、約45メートルを逆走した。

監察室によると、助手席の男性警部補(41)が違反に気づいたが、ごまかすために赤色灯をつけ、サイレンを鳴らして大通りに出て、赤信号を無視したという。さらに「不審者を追跡していた」という虚偽の事実を作るため、自転車の男性を呼び止めて防犯登録の確認もしていたという。警部補は署に戻るまでに、助手席ダッシュボードの車載カメラの映像を消去していた。

 取り締まり中だった別の署員が大通りに出てきたパトカーを目撃し、署の上司に報告。2人は当初、「不審者を追跡するため」と説明をしていたが、車内のドラレコに「ちょっとまずいな」「これ、撮ってるな。消すわ」などの隠蔽(いんぺい)をめぐる会話が残されており、もみ消しを認めたという。警部補は「自分の保身のためだった」と話しているという。

 府警は20日、警部補を警務部長訓戒の処分とし、巡査部長に降任。巡査長を本部長注意処分とした。信号無視などの違反については巡査長に反則切符を交付し、反則金を納付したという。

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