闇バイトは「朝7時半に朝礼」「拠点は日本食が出る食堂つき」 詐欺の「かけ子」が語る「ルフィ」の手口〈dot.〉

2/7(火) 14:36配信

「刑務所のような入管施設の中でも(犯罪を)やっていたんですね。本当にずる賢い、カネへの執着がすごい人だった」

こう振り返るのは30歳代の男性、Aさん。「ルフィ」を名乗って全国で相次ぐ強盗事件を
指示した疑いがある4人の男のもとで、「振り込め詐欺」事件にかかわったことがあるという。
Aさんが、「ルフィ」の手口やその素顔について、AERA dot.の取材に詳細に語ってくれた。


「日本とフィリピンの時差は1時間なので朝は7時くらいには起床、7時半に朝礼があり、
『今週は2000万円』などとノルマや目標が言い渡される。それから名簿を使って電話をかけていく。
だいたい夕方5時、日本時間で6時には終わって夕食でした。
2階に食堂があって、食事は上手な人が日本食を自炊してくれていた。中には数人、女性のかけ子もいましたよ」

週末には、名簿に「一人暮らし」とされている人でも家族が来たりするので、あまり「仕事」はなかった。

毎週金曜日に週払いで渡される給料とは別に、多額の現金をだましとることができればボーナスが出た。
しかし、Aさんは月に30万円ほどの報酬だった。
それでもあまりカネを使う事がないので、それなりにたまったという。

Aさんはこんな思い出も話した。

「渡辺はふだんは拠点の廃ホテルにいない。たまに来て、大きな金額をだまし取ると、
『成功したぞ』などとファーストフードで買ってきた食べ物をふるまってくれることがあった。
渡辺や奥さんと思われる女性が、日本料理をたくさん持ってきてくれて、それがうまかったこともあって、
わりと慕われていました。よく、カジノで勝ったとか負けたとか、そんなことも言っていました。

『俺のようにカジノで大きな勝負をしたけりゃ頑張れ』と言われたこともありましたね」

なぜフィリピンが日本人犯罪者の逃亡先となり、犯罪の拠点になるのかについては、こう語った。

「日本から比較的近いし、ビザが不要で入国できる。昔から犯罪者の逃亡先はフィリピンというようなブランドもある。
マニラなら日本語でもある程度、生活できる。
フィリピンには日本の犯罪者にぴったりのインフラが整っている面がありますね」

https://news.yahoo.co.jp/articles/899678a7ac4d45a9bc11b33c43ef6d0d02b32e0c?page=1