国連総会「ロシア軍の即時撤退求める」決議採択 賛成141カ国
隅俊之
2023/2/24 05:50(最終更新 2/24 06:01)


 国連総会(193カ国)は23日、ロシアによるウクライナ侵攻をめぐる緊急特別会合で、ロシア軍の即時撤退を求める決議案を賛成多数で採択した。賛成141カ国、反対7カ国、棄権32カ国だった。侵攻が長期化する中、国連憲章や国際法に違反する行為は許されないと改めて確認した。

 国連総会の決議に法的拘束力はないが、国際社会の政治的な意思を示すものになる。決議案はウクライナが提出し、日本や欧米など50カ国以上が共同提案国に加わった。

 決議は、武力によるいかなる領土の取得も認められないと再確認。ロシア軍の「即時、完全、無条件」の撤退を要求した。領土保全など、国連憲章に合致した形での和平を達成する必要性も盛り込んだ。また、国際法上の犯罪には「適切かつ公正で独立した調査と訴追」が必要だと強調した。

 国連総会は昨年3月以降、ロシアによるウクライナ東部4州の一方的な併合を認めないとする決議(10月)など3本の決議を約140カ国の賛成で採択。一方、ロシアに損害賠償を求める決議(11月)など2本の決議では、新興国や開発途上国などを中心にロシアに配慮する国も多く、賛成は約90カ国にとどまった。

 今回、国家主権や領土保全など国連憲章の原則に改めて焦点を当てたことで、加盟国の3分の2以上の大多数から賛成を得た。

※略※

https://mainichi.jp/articles/20230224/k00/00m/030/020000c




 決議案は日本や米国など50カ国以上が共同提案国として名を連ねた。採決でロシアの他に反対したのは、ベラルーシ、北朝鮮、エリトリア、マリ、ニカラグア、シリア。

 中国やインド、イラン、南アフリカなど32カ国は棄権票を投じ、13カ国は投票しなかった。

https://www.asahi.com/articles/ASR2S21B2R2RUHBI03H.html