「幸せそうな女性を殺したかった」そう供述する犯人を"弱者男性"と擁護することの本当の問題

8月6日、東京都世田谷区を走行中の小田急線の車内で、男が乗客を切りつけ10人がけがをする事件が起きた。ノンフィクション作家の吉川ばんびさんは「男は『チヤホヤされてそうな女性を殺してやりたい』と供述しているという。

社会への不満や鬱屈した気持ちが爆発したとき、「誰でもよかった」と言いつつも、加害者による暴力の矛先がより力の弱い子供、女性へと向かいやすいのは事実だと思う。
そして今後起きるかもしれない事件を未然に防ぐことは、緊急を要する非常に重要な課題である。
しかし、その解決策(=男性の生きづらさを取り除くこと)として「女性の権利を制限すること」は、全く意味がないことだ。

一部の男性自身の首を絞めている「男性優位社会」の構造や価値観を破壊し、男女の雇用不均衡を見直し、男女を問わず経済的に困窮した人たちが頼れるセーフティネットを拡充することこそが、今できる「似たような犯罪の未然防止」ではないか。

https://president.jp/articles/-/48778?page=3