その一方で、これは当地に27年も暮らして実感していることだが、かつては植民地だった主従関係があることで、英国人には若干、米国を見下すところがある。歴史のない米国の文化を「拝金主義」「品格がない」「浅はか」というキーワードを使って語ることも多い。

 野球もその1つ。英国人ジャーナリストが口を揃えて、この国で野球が流行らない理由に「クリケット」の存在を口にした。そのクリケットファンの常套句が、「クリケットこそ男のスポーツ、野球は卑怯者のやるものだ」というものだ。

 その心は「俺たちはグローブを使わない。硬球に素手で立ち向かう」というもの。筆者はこの言葉をこれまでに何度も、取材旅行中の電車や街のカフェで知り合った英国人男性の口から耳にした。

https://news.yahoo.co.jp/articles/7d77599c4e6ef4db75dd25f06d85a86a32d3634f?page=3