嘱託警察犬が「鼻あいさつ」でお手柄 逃げた大型犬「確保」
2023/3/15 18:03(最終更新 3/15 20:48)

 宮崎県警高鍋署は、脱走した大型犬の早期発見に貢献したとして、嘱託警察犬のココ(ゴールデンレトリバーの雌・9歳)と警察犬指導士で飼い主の木村孝平さん(72)=同県川南町=に感謝状を贈った。県警によると、県内で警察犬による犬の捜索活動は初めてだった。警察犬歴7年のココは自慢の鼻で犬を見つけ、鼻同士を突き合わせる「鼻あいさつ」で落ち着かせたという。

 高鍋署によると、2月28日早朝、川南町内の民家から「室内で飼う大型犬2頭がいなくなった」と通報があった。1頭はまもなく飼い主が見つけたが、逃げたもう1頭は体長約70センチ、体重約40キロの大型犬。署員らが雑木林に入っていくのを見たのを最後に見失い、正午を過ぎてもつかまえられずにいた。近くには小学校もあり、住民の不安は募るばかりだった。

 木村さんに県警から電話があったのは午後1時半ごろ。「犬が逃げたんやけど、探せますか?」。初めての「行方不明犬」の捜索要請に面食らったが、ココは地面に残る体臭をたどり遺留品などを捜す「足跡追及」が得意。木村さんは大型犬が愛用するボールの匂いをかがせ、行動ルートを考えつつ移動し、約2時間半後、ついに雑木林にいる大型犬を発見。大型犬は警戒していたため、ココを先にいかせ、2頭が近づき鼻あいさつしたところで、木村さんが2頭に「畑に上がろう」と呼び掛けて連れ出し、飼い主に引き渡した。

※略※

https://mainichi.jp/articles/20230315/k00/00m/040/198000c