観光地の地価、V字回復 訪日客戻った道頓堀、15%下落から急転

 国土交通省が22日に発表した公示地価で、商業地は全国平均で1・8%上昇した。観光需要が頼りの地域では、新型コロナウイルスによる行動制限が解かれてまちににぎわいが戻ると、地価もV字回復している。

 3月の平日、大阪市の繁華街・道頓堀はキャリーバッグを手に歩く観光客でにぎわっていた。記念撮影する人や、串カツやフライドポテトなどを食べ歩く人が道を埋め、グリコの看板で知られる戎橋は約30メートルを渡るのに1分ほどかかった。

 「お客さんが戻ってきてホッとしている」と語るのは、「たこ焼十八番」マネジャーの中川敦裕さん。コロナ前より客足が2~3割増えたといい、韓国人を中心に訪日客(インバウンド)が売り上げを支える。平日でも1日1500組が来る人気店だ。うれしい半面、訪日客に左右される状況は「不安」とも話す。

https://www.asahi.com/sp/articles/ASR3Q558SR3NULFA006.html?iref=sp_new_news_list_n