一般的な牛(左)に比べ1回りほど大きい「安亀」=25日、鹿児島市の上村畜産


 上村畜産(鹿児島市)が、体重1084キロという“規格外”の巨大和牛を出荷した。一般的な去勢牛の約1.4倍。枝肉重量も705.3キロあり、うち肉として利用できる割合を示す歩留まりは82%に上った。肉質も最上級のA5等級、BMSナンバー12(霜降り度合い、最高12)と良く、キロ単価3000円の値が付いた。

【写真】【正面から見る】規格外の巨大さで肉質も上々だった「安亀」(左)=鹿児島市の上村畜産

 発育が良く、約2年間、他の牛と同じ肥育で1回り大きく育った。出荷先の鹿児島食肉センター(同市)によると、1000キロを超える牛は年に数頭程度という。25日に出荷、27日に肉質が判明した。枝肉重量も県平均の約1.4倍、ステーキなどに使われるロース芯の面積は130平方センチとおよそ2倍だった。

 巨大牛は去勢牛の「安亀(やすかめ)」(30カ月齢)。民間種雄牛「安亀忠(やすかめただ)」や鹿児島県有の「華春福(はなはるふく)」の血を引く。上村一朗社長(66)によると、昨年10月の全国和牛能力共進会肉牛部門に出す県の候補牛として種付けされたものの落選した牛だった。「ここまで大きくなるのは珍しく、牛に感謝だ。規格外で扱いづらいかもしれないが、鹿児島の和牛の能力の高さを示せたと思う」と話した。

4/28(金) 11:00配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/b59f94237fa3a728912192370d172cfaaebce44e
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