中国南部の広州市では発熱外来患者の2割超が新型コロナ感染


【5月16日 CGTN Japanese】中国工程院院士である呼吸器疾患専門家の鍾南山(Zhong Nanshan)氏は、15日午後に行われた軽中度の新型コロナウイルス(COVID-19)感染症の成人患者用治療薬であるレリトレルビア錠の発売後の臨床研究開始式で、「(中国南部の)広州市(Guangzhou)で流行中の新型コロナウイルス株は主にXBB1.9.1だ。現在の広州市の発熱外来のデータによると、検査を受けた発熱患者のうち、20%~25%が新型コロナウイルス感染者だ」と述べました。

 鍾南山氏はさらに、「実験室内での関連研究やシンガポールなどの実地研究によると、新型コロナウイルスの感染により獲得された抗体は4~6カ月以内ならば体を保護する役割を果たすが、変異株のXBBに対する免疫力は弱まる可能性がある。昨年12月から数えるならば、今はすでにその時期になっている」と説明しました。

 鍾南山氏また、「今後は新型コロナウイルス感染に対応するために、まずMRNAワクチンや組換えタンパクワクチンを含むXBB変異毒株に対応できるワクチンを開発する必要がある。この場合のワクチンは、免疫力が低下している、または重い基礎疾患を抱える高齢者などを主たる対象にする。他方では、新型コロナに感染した場合には、早急に薬物治療を施せば、死亡率を大幅に下げることができる」と述べました。

https://www.afpbb.com/articles/-/3464164