ウクライナ当局、最高裁長官を拘束 「違法な利益」3億円超得た疑い
ウクライナ国家反汚職局(NABU)と反汚職専門検察(SAP)は16日、270万ドル(約3億7千万円)の「違法な利益」を関係者とともに得た疑いで、ウセボロド・クニャジエウ最高裁長官(43)を拘束したと発表した。
両機関は最高裁判所の指導部内で組織的な汚職が行われたと言明。三権の長の1人に対する疑惑に、国内で衝撃が広がりそうだ。

報道によると、他の最高裁判事の関係先も家宅捜索を受けたという。

ウニアン通信などによると、最高裁の大法廷は4月、ウクライナ中部ポルタワの鉱物精製企業の株式をめぐる訴訟で下級審の決定を覆し、昨年12月にウクライナの司法当局の要請にもとづいてフランスで拘束された富豪の所有権を認めた。
NABUトップは16日の記者会見で、この富豪の関係者と最高裁幹部らの間で、この決定をめぐる現金のやりとりがあったとした。クニャジエウ長官の容疑の詳細は、捜査中を理由に明らかにされなかった。

https://www.asahi.com/articles/ASR5J7G53R5JUHBI01T.html