英ユニリーバ、ロシア人従業員のウクライナ戦争への徴兵許可すると 活動団体への書簡で

食品・日用品大手の英ユニリーバは、ロシア人従業員がウクライナの戦争のために徴兵された場合、それを認める意向を示した。
ユニリーバには現在、約3000人のロシア人従業員がいる。同社は、従業員のウェルビーイング(人が健康で幸せな、良好な状態にあること)と安全を保護する理念を掲げている。
しかし、活動団体「B4Ukraine」への書簡で同社は、ロシアの徴兵法に従うと述べた。
ユニリーバにはロシアから事業を撤退するよう圧力がかかっているが、同社は状況は「単純ではない」としている。

「B4Ukraine」はロシア経済に打撃を与えるため、企業にロシアからの撤退を促している。ユニリーバは同団体への書簡の中で、「ウクライナでの戦争は、ロシアによる残忍で無分別な行為であり、絶対に非難する」と述べた。
また、同社には「従業員の安全とウェルビーイング(の保護)を含む世界的な理念」があり、ロシア人従業員3000人について責任があるとした。
一方で、「ロシアで活動する企業はどこも、従業員が徴兵された場合それを許可しなくてはならない法的義務があることを、承知している」と述べた。
ユニリーバの最高経営・サプライチェーン責任者を務めるレジナウド・エクリサート氏は書簡で、「我々は常に、事業展開する国のすべての法律を順守する」と語った。
同社の広報担当者は、これまでに徴兵された従業員がいるかとの質問には答えなかった。また、徴兵された場合にはユニリーバからの給与は支払われなくなるという。

https://www.bbc.com/japanese/66286721