スイスで発掘された青銅器時代の矢じりは、隕石(いんせき)から作られていたことが新たな研究で分かった。

ベルン自然史博物館の研究者チームが実施した調査によると、 紀元前900~800年に作られたとみられる長さ3.9センチのこの矢じりは、スイスのビール湖に面したメーリゲンにある先史時代の杭上住居群で見つかった。19世紀に行われた発掘作業でのことだ。

3000年近い歴史を持つこの加工品は、エストニアに落下した隕石に由来する鉄で作られていると、当該の研究は指摘する。これは隕石由来の隕鉄が紀元前800年かそれ以前までには欧州で交易の対象になっていたことを示唆すると研究者らは述べ、それほど早い年代に隕鉄の使用が確認されるのは極めて異例だと付け加えた。

「このような証拠から早期の隕鉄使用が明らかになるのは非常に珍しい」と、発見を伝えるニュースリリースは強調する。

当時、人類はまだ酸化鉱から鉄を精錬する技術を使い始めてはいなかったが、一部の隕鉄が隕石の落下地点から見つかることがあったと、研究は指摘する。

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