みんなの広場
広がれ通知表廃止の動き=無職・久岡麗子・51(長崎県)

 7月31日の本紙「通知表廃止 神奈川・香川小の挑戦」を興味深く読んだ。
通知表を廃止したことで学習意欲が高まった児童が増え、教師の意識も変わってきたという。

 通知表の問題は学習面の評価もさることながら、行動面の評価にもあると考える。
その評価項目には、自主自律、責任感、思いやり、生命尊重、勤労・奉仕、公正・公平、公共心・公徳心といったものがある。

 これらの項目を満たす大人がこの社会にどれほどいるのかと考えれば、子どもに理想を押し付けすぎだと感じる。
また、行動の評価は個人の性格や人柄の評価につながる。

 人間はさまざまな経験をしながら人格を形作っていくものだ。
成長途上の子どもの一時点を切り取り、評価することは子どもの心に深い傷を残しかねない人権問題とも言えるのではないか。
通知表廃止の動きが、全国的に広がることを期待している。

https://mainichi.jp/articles/20230818/ddm/005/070/003000c