林芳正外相は9日(日本時間同)、ウクライナの首都キーウ(キエフ)を訪れ、ゼレンスキー大統領、クレバ外相と相次ぎ会談した。大統領とは安全保障に関する2国間協定の交渉開始で合意。外相会談でウクライナの復旧・復興に対し、官民が連携して支援を強化していく考えを表明した。
 林氏はクレバ氏に対し、2024年初頭に東京で「日ウクライナ経済復興推進会議」を開く方針を伝達。外務省に「ウクライナ経済復興推進室」を新設し、官民の調整などに当たることも説明した。
 不発弾運搬用のクレーン付きトラック24台を供与し、越冬支援も実施すると表明した。この後、共同記者会見に臨み、会談の成果を発表した。
 ゼレンスキー氏は会談後、通信アプリ「テレグラム」で「先進7カ国(G7)共同声明を発展させる中で、安全保障に関する2国間協定の交渉を開始することに合意した。日本に感謝している」と投稿した。
 ロシアによる侵攻後、林氏のウクライナ入りは初めて。G7の各外相は既に訪問している。今年のG7議長国として、年内に予定する外相会合を前に、引き続きウクライナ支援に取り組む姿勢をアピールする狙いだ。
 会談に先立ち、林氏は多数の民間人が殺害されたキーウ近郊ブチャの教会を訪れ、献花した。犠牲者の写真を見て回った林氏

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