https://news.yahoo.co.jp/articles/ce51caf72bf8ad09e875d411710300fffd7270a5
36人が死亡し、32人が重軽傷を負った
令和元年7月の京都アニメーション放火殺人事件で、
殺人罪などに問われた青葉真司被告(45)の
裁判員裁判の第4回公判が11日、
京都地裁(増田啓祐裁判長)で開かれ、
前回に引き続き弁護側の被告人質問が行われた。

被告は、米証券大手リーマン・ブラザーズの
突然の経営破綻をきっかけに起きた
2008(平成20)年のリーマン・ショックに絡み
「日本を財政破綻させる世界的シナリオがあった」と発言。

自身が当時の経済財政担当相に送った
メールによって破綻が回避されたなどと、
身ぶり手ぶりを交えながら持論を展開した。

被告はこの日の公判で、
20年ごろに派遣の仕事を辞めた
理由について問われ
「リーマン・ショックで
派遣切りが来ると分かっていたから」。

独自に収集した情報から、
日本の財政問題は危険な水準まで来ており、
破綻すると考えていたと述べた。

また被告は同時期に、
当時の与謝野馨経済財政担当相宛てに
「今辞任すれば助かる」という内容の
警告のメールを送ったと説明。

返信があったかどうかは確認しなかったが、
日本を財政破綻させるという
「世界的なシナリオがあった」と訴え、
自身のメールによってその危機は回避された一方、
政治家たちがCIA(米中央情報局)から
命を狙われるなどした−と語った。

事件を巡っては、弁護側は事件当時、
精神障害の影響で
心神喪失や耗弱の状態だったとして
無罪や刑の減軽を求めた。

これに対し検察側は、
京アニに小説を盗まれたなどとする
妄想を持った被告の
「筋違いの恨みによる復讐(ふくしゅう)」
とし、完全責任能力があったと主張している。