ウクライナ、東欧3カ国をWTO提訴へ 穀物禁輸で報復措置示唆

 【ベルリン時事】ウクライナのカチカ通商代表は17日、米政治専門紙ポリティコとのインタビューで、ウクライナ産穀物の禁輸を独自に実施するポーランド、ハンガリー、スロバキアの東欧3カ国を世界貿易機関(WTO)に提訴する意向を表明した。報復措置も示唆しており、ウクライナ支援を打ち出してきた東欧諸国との間で緊張が高まりそうだ。

 欧州連合(EU)欧州委員会は15日、ウクライナ産穀物の輸出経由地となっている東欧5カ国に期限付きで認めていた禁輸措置を解除。しかし、ポーランドなど3カ国は独自に禁輸の継続を決めた。カチカ氏は「理不尽だ」と批判し、違法行為をただすと強調した。

 ポーランドは禁輸対象の拡大にも言及している。カチカ氏は「報復せざるを得ない」と述べ、ポーランド産の果物や野菜の輸入規制を示唆した。ポーランドでは来月総選挙を控えており、政権与党は、ウクライナ産穀物の流入を危惧する農家の保護をアピールしている。(2023/09/18-22:01)

https://www.jiji.com/jc/article?k=2023091800636&g=int