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全沸騰水型原子炉の設置者が炉心シュラウドの自主点検計画を提出

 原子力安全・保安院では、東京電力(株)福島第二原子力発電所第3号機で沸騰水型原子炉の炉心シュラウド(炉心の外側にある円筒形のステンレス製構造物)でき裂が発見されたことをきっかけとして、全沸騰水型原子炉の設置者に対し、炉心シュラウドの応力腐食割れに関する自主点検計画の策定を求めていたが、10月18日までに全ての沸騰水型原子炉の設置者から点検計画の提出があり、同院ではこれらの内容を妥当なものであると判断し、原子力安全委員会に報告した。
 福島第二原子力発電所第3号機のシュラウドは応力腐食割れに強い低炭素ステンレス鋼が使用されていたが、低炭素ステンレス鋼であっても、製造時の機械加工や溶接の状況により、比較的早く応力腐食割れが発生する可能性があることが調査により判明した。このため、原子力安全・保安院では全沸騰水型原子炉設置者に対し、新たに応力腐食割れに関する自主点検の実施計画策定を求めていた。
 なお、提出された点検計画によれば、昨年度・今年度の定期点検時に該当個所の検査が実施されている場合を除き、大部分は次回定期点検時などに検査が実施されている予定となっている。