岸田首相は5日、イタリアのジョルジャ・メローニ首相と首相官邸で会談した。6月にイタリアで開かれる先進7か国首脳会議(G7サミット)に向け、緊密に協力することを確認した。3月に外務・防衛当局の局長級協議を初開催するなど、両国の安全保障協力を深化させることでも一致した。

 イタリアの首相が国際会議以外で来日するのは2015年以来となる。
共同記者発表を終え、握手するイタリアのメローニ首相(左)と岸田首相(5日午後、首相官邸で)=大金史典撮影

 岸田首相は会談で「イタリアが昨年のG7議長国の日本との引き継ぎを重視していることを歓迎する」と述べ、メローニ氏は「バトンを受け取り、優れた功績を残せるように努力したい」と応じた。

 会談では、法の支配に基づく国際秩序の堅持など、昨年5月に広島で開かれたG7サミットの成果を踏まえた取り組みを継続することを確認した。今年、イタリアの空母打撃群が日本に初めて寄港することや、共同訓練が計画されていることを歓迎し、英国を含めた3か国による次期戦闘機の共同開発の円滑な進展に一層努力することを申し合わせた。ウクライナへの支援と強力な対露制裁を継続し、覇権主義的な動きを強める中国や、中東情勢への対応でも連携することで一致した。

https://www.yomiuri.co.jp/politics/20240205-OYT1T50164/