能登半島地震対応中の石川県が2024年度当初予算案に計上した大阪・関西万博関連の国際交流事業費1千万円について、万博開催を肯定してきた馳浩知事は21日の会見で、「文化的な安全保障の観点から、互いを理解し、多様性を認め合うことができるような取り組みは、万博活動の柱の一つに据える必要がある」と述べ、あらためて必要性を指摘した。

 事業は、昨夏、知事が訪韓して交流を深めた韓国・全北特別自治道への県文化団体の派遣で、時期や人数は未定。会見で補足説明した、県の内田滋一総務部長は「万博は日本中の地方自治体も情報発信として参加して、と言われており、国からも今年度以前から参加を募られていた」と地震前からの継続事業であると述べた。

 内田部長は、他自治体でも予算計上しており、県だけが特別に計上しているものではないとし、「準備してきた予算を淡々と計上させていただいた」と説明。一方、「地震対応に予算を使うべきだ」といった指摘があることについては、「説明不足で誤解を受けているような気もする」と語った。予算をさらに計上するかについては、「発表できる形になったら発表する」と、計上の有無を明言しなかった。

 馳知事は国内外の情勢を踏まえ、「ともすると、経済や軍事主導の安全保障になっていくことに危惧を感じている」とし、文化交流を通じた国際理解の必要性を力説。「万博、私はやる必要がある認識に変わりはない。同時に、身の丈に合った万博にすべきだ」と述べた。

 万博施設の建設費が当初想定の2倍近い最大2350億円に膨らんだことについて、「身の丈の範囲か」と朝日新聞が問うと、馳知事は「私が万博担当大臣になったような質問で、知事という身の丈にあった答弁をさせていただければ」と述べ、明言しなかった。

 会見終了後、内田総務部長は朝日新聞に対し、「地震で大変な時に、そういうこと(取り上げること)やめてください」と語気を荒らげる場面もあった。

 県は当初予算で地震対策として、5629億円を計上している。

https://news.yahoo.co.jp/articles/fce84d09735f308a7eb4cd5d0c754f62dd6dc02c