出資法違反に当たる可能性も
谷口氏の代理人は今回の貸付はあくまでも投資であり、受け取ったのは報酬であったとの説明を繰り返した。
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金融問題に詳しい加藤・浅川法律事務所の加藤博太郎弁護士はこう語る。
「貸付を行う上で、法定金利を超えた利息に関しては他の方法と抱き合わせして回収するケースは少なくありません。しかし、当然ながら悪質な場合は取り締まりの対象にもなります。
例えば昨年6月には金銭を貸し付ける代わりに自身の所有する不動産を相場よりも大幅に高い価格で購入することを約束させたとして不動産会社の社長が出資法違反で逮捕された事例があります。今回のケースは長い期間にわたって反復的にお金を貸しているため、出資法違反に当たる可能性があります」
A社関係者はこう懺悔する。
「決してA社が悪くないとは言いません。融資を持ち掛けたのは園田ですから、彼にだって非があります。ただこうなってしまった以上は襟を正して、すべてを正直に言って一からやり直すしかない。そのためにも今までの行いを認めて清算したいと考えています。法定金利を超えた利息を払っていたのは事実ですし、こちらがおかしなことを言っているつもりはありません。
事情を話して架空契約によって過剰に払っていた分に関しては取り消して返金に応じてくれた会社だってあります。このままエンジンが返金に応じて頂けなければ、民事、刑事での両面での告訴を検討するしかありません」
両者の意向は食い違い、平行線のまま。
貸付か、投資か。そのシーソーゲームの行方はいかに。