[ニューヨーク 5日 ロイター] - 米国株式市場は続伸して取引を終えた。この日発表された経済指標を受けて米連邦準備理事会(FRB)の利下げ期待が高まる中、S&P総合500種とナスダック総合は過去最高値を付けた。
S&P500の主要11セクターでは情報技術(.SPLRCT), opens new tabが上げを主導したほか、通信サービス(.SPLRCL), opens new tabや工業(.SPLRCI), opens new tabも好調だった。一方、主要消費財(.SPLRCS), opens new tabは下落した。
企業向け給与計算サービスのオートマチック・データ・プロセッシング(ADP)が発表した5月の全米雇用報告によると、民間部門雇用者数は15万2000人増加した。予想の17万5000人を下回り、伸びは今年1月以来の低水準になったほか、過去1年間の平均である19万4000人も大幅に下回った。 もっと見る
前日発表された4月の雇用動態調査(JOLTS)に続いて労働需給の緩和を示し、年内利下げに対する期待が高まった。
ナティクシス・インベストメント・マネジャーズ・ソリューションズの運用担当者ジャック・ジャナシエビッチ氏は「経済指標がやや緩み始めており、その結果、金利(上昇)圧力が若干弱まりつつある」と指摘した。
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CMEのフェドウオッチによると、市場は現在、9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げの可能性を69%近くとみている。先週は50%前後だった。
半導体関連株(.SOX), opens new tabはエヌビディア(NVDA.O), opens new tabや台湾積体電路製造(TSMC)の上昇を受けて4.5%高。エヌビディアは時価総額が3兆ドルを突破し、アップル(AAPL.O), opens new tabを抜いて世界2位となった。
ヒューレット・パッカード・エンタープライズ(HPE)(HPE.N), opens new tabは10.7%急伸。人工知能(AI)関連サービスへの需要を追い風に、第3・四半期の売上高見通しが市場予想を上回った。
ディスカウントストア大手ダラー・ツリー(DLTR.O), opens new tabは四半期業績見通しが失望感を誘って4.9%下落。同社は「ファミリー・ダラー」の売却もしくは分離を含む選択肢を検討する方針を示した。
インテル(INTC.O), opens new tabは2.5%高。アイルランドにある製造施設の合弁事業に米プライベートエクイティ(PE)会社アポロ・グローバル・マネジメント(APO.N), opens new tabが110億ドル出資し、株式49%を取得すると発表した。 もっと見る