無党派層の支持に限ると小池3割強、石丸2割弱、蓮舫1割強
SNSを駆使した選挙戦を展開する石丸氏は、自民党の調査で40~50代の支持が多い。「日本維新の会」や「れいわ新選組」の支持層から一定の支持を得ている。また、日本テレビの記事でも自民党支持層の約1割、無党派層の2割弱の支持がある。有権者の5割近くを占めるとされる無党派層に限ると、「小池氏3割強、石丸氏2割弱、蓮舫氏1割強」というわけだ。
共同通信の調査によれば、年代別では小池氏が30~60代の支持が最も多く、蓮舫氏は70代以上、石丸氏は20代以下が多かった。もちろん、各種調査では投票先を明らかにしない人がいるため、なお情勢は変わる可能性があることは触れておきたい。
固定電話と携帯電話の調査で結果に違いが見える
政党やマスコミ各社の調査で気になることがある。それは、調査先が「固定電話」と「携帯電話」で結果に多少の違いが見えることだ。主要マスコミは最近、両方から有効回答を得ていることが多いのだが、「固定電話」への調査で支持が高い候補者が「携帯電話」の調査では若干低いということもみられている。
固定と携帯の調査で回答した人のどちらがより多く投票に向かうかは分からないが、その動向次第では選挙結果を左右する可能性があるように映る。各種調査で気づいた点をもう1点加えると、対象エリアによっても数字の出方が異なっていると感じる。若者が多い街、高齢者が多く暮らす地域、都心部とそれ以外、などで違いが見える点は興味深いところだ。
岸田文雄内閣を「支持しない」と回答した人の約4割が小池氏を支持している
一部メディアでは期日前投票の調査も実施している。それにおいてもエリアによって差が出ているようだ。一般的に期日前投票をする有権者は「必ず投票に行く」層が多く、それが7月7日の投票日当日まで持続するのか、それとも「先取り」だったのかは各陣営が気になるところだろう。いずれにしても、投票先未定の有権者がまだ少なくないので選挙結果がどうなるのかは分からない。
小池都政を「評価する」と回答している人が約6割に上る中、蓮舫氏と石丸氏は「評価しない」層の残り3割を奪い合っている。蓮舫氏は野党議員時代から変わらぬ「超攻撃的スタイル」で小池批判を繰り返し、石丸氏は支援者のSNS拡散を背景に「イメージ戦略」で浸透を狙っている。
ただ、読売新聞の調査によれば、内閣支持率が低空飛行を続ける岸田文雄内閣を支持しないと回答した人の約4割が小池氏を支持しているという。終盤にかけては、「小池都政を評価する」層を取り込めるか否かに加え、岸田政権の批判票の受け皿になれるかどうかもポイントになりそうだ。