7月14日放送のTBSの報道番組「サンデーモーニング」(サンモニ)でのキャスターを務めるフリーアナウンサーの膳場貴子氏の発言が物議を醸している。膳場氏は演説中のトランプ前大統領が銃で右耳を討たれたことなどを巡り「すごくプラスのアピールにもなりかねない」とコメントした。経済誌プレジデントの元編集長で作家の小倉健一氏が解説するーー。
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すごくプラスのアピールにもなりかねない
7月13日午後6時(日本時間14日午前7時)に米東部ペンシルベニア州バトラーで開催された集会において、演説中のトランプ前大統領に対して何者かが銃を発砲する暗殺未遂事件が発生した。トランプ氏は右耳を撃たれたが、無事であった。サンモニの速報映像では、銃撃後に出血しているトランプ氏が拳を上げる姿があった。「不謹慎だ」などと批判が起きたのは、その映像を受けて、ゲスト出演した藪中三十二元外務事務次官とのやり取りだった。その時の模様を書き起こしてみよう。
膳場:選挙戦中にこういうことが起きた。民主主義の根幹である選挙を暴力で妨害してくる。許せないことではありますけれども、どういった影響がこの後出てくるのか?
藪中:これからの影響ですけれどもね。本来皮肉なことなんですよ。トランプさんの立場は銃規制に反対というね。そこでこういう事件が起きたと。ただ、こうやって拳をあげた姿っていうのは、『俺は元気だぞ』と。むしろ選挙戦から言うと変な話ですけどね。有利に働く可能性はあります。
膳場:すごくプラスのアピールにもなりかねないという感じがする。共和党、トランプ陣営が結束していくきっかけになるかもしれない。
不謹慎であったのは間違いないが、実態を表してるのは間違いない
紙一重で、トランプ氏はテロリストの兇弾に倒れいていたかもしれない。実際に聴衆の1人はテロリストの銃弾で死んでいる。そんな民主主義の根幹を揺るがす暗殺未遂事件で「すごくプラスのアピールにもなりかねない」と評価を加えたことに、X上で《人の心は、あるのか?》《人としてどうなのか》と批判をする声が続出している。
不謹慎であったのは間違いないが、「すごくプラスのアピール」というのも実態を表してるのは間違いない。サンモニという番組が、普段から公平公正な番組作りをしていれば、ひょっとしたら炎上もしていなかっただろう。