中国共産党の習近平総書記(国家主席)が23日にも発足させる次期最高指導部について、従来の想定よりも大幅にメンバーを入れ替え、自らに忠誠心の高い側近たちで固めるとの見方が浮上している。
人事報道で定評のある香港紙サウスチャイナ・モーニングポスト(SCMP)が18日、複数の情報源に基づくとして「最大で4人が交代する」と報じた。
北京では22日まで共産党大会を開催。閉幕後の23日に開かれる重要会議で習指導部が異例の3期目入りを果たし、最高指導部を構成する新たな政治局常務委員(現在は7人)が発表される見通し。
政治局常務委員には、党大会時で68歳以上なら退任との不文律があるとされる。従来は全国人民代表大会(全人代)の栗戦書(りつせんしょ)常務委員長(72)と韓正(かんせい)筆頭副首相(68)の2人のみが退任するとみられていた。
だがSCMP紙は、68歳未満の李克強(りこくきょう)首相(67)も「完全な引退を選ぶ可能性が高い」と報じた。首相2期目の李氏は3選を禁じる憲法規定から首相退任は既定路線。
習氏とは距離があるとされるため「李氏が全人代常務委員長などのポストで最高指導部に残る方がバランスが良い」(中国メディア記者)との見方が強かった。
https://mainichi.jp/articles/20221018/k00/00m/030/308000c