白トラ横行に警鐘鳴らすも ハードル高い摘発
2023年6月9日New!!
「2024年問題」への対応で、運送各社が必死に取り組みを続けている中、大阪府内で建設資材や機械の輸送を手がける運送事業者は、白ナンバー車の横行に警鐘を鳴らす。
実際に記者が同社の荷主企業の現場へ足を運ぶと、同社やその他の運送会社の車両数台と共に、社名掲示がない白ナンバー車が積み込みのために待機していた。
同社社長によると、これまでに10台ほどの白ナンバー車を確認。「大阪や神戸、和泉になにわとナンバーの地域もバラバラ。ドライバーの作業服も異なっていた」という。「明らかに『白トラ行為』の車両に見えるが証拠はない。現在、こうした白トラを排除できないのかと相談を持ち込んでいる状況」だという。
行政に詳しい業界関係者によると、「白トラの摘発については、警察でも運輸支局でも匿名ではなく、氏名を名乗って現状を詳しく説明することが求められる」という。行政が動けば当然、告発者探しが始まる。同氏は「裏切り者の扱いを受けて、荷主から仕事を徐々に減らされる可能性は高い。告発する場合は覚悟が必要」と指摘する。
また、「仮に摘発されたとしても、白トラ業者同士が共同で会社を設立し、許可を取得したケースもある」という。
前出の運送会社社長は「2024年問題で時間外労働が思うようにできなくなる中で、白トラ業者には何の縛りも存在せず不公平。積極的に取り締まってほしい」と要望する。
https://weekly-net.co.jp/news/160777/