鳩山由紀夫元首相が再び珍妙な持論を雑誌で披瀝 封印していなかった「日本列島は日本人だけのものではない」

https://www.sankei.com/premium/news/170517/prm1705170003-n1.html 

「日本列島は日本人だけのものではない」。鳩山由紀夫元首相(70)がこう発言したのは、旧民主党幹事長時代の平成21年4月。
国家意識の希薄さをうかがわせるだけに、この発言を耳にした人の多くはあきれかえったに違いない。
あれから約8年。その考えは不動のようで、最近も同様の発言を繰り広げている。幹事長当時、
日本列島は「すべての人間」のものとも語っており、その発想は不安定な東アジア情勢を考えると空恐ろしくなる。

「もともと日本列島は日本人だけのものじゃなくて、それは海外からこっちに住んでくださってる方も、あるいは日本列島に住んでいる人間以外の生物、みんなのものなんですよ」
 この発言は約8年前のものではない。今年4月15日に発行された、変革のための総合誌『情況』春号に掲載されたインタビューで語った内容だ。
 21年4月17日にはインターネットの動画サイト「ニコニコ動画」に出演し、「日本列島は日本人だけの所有物じゃない。
もっと多くの方に喜んでもらえるような土壌にしなくてはだめだ」と強調。その真意を問われた鳩山氏は同月24日に党本部で行った記者会見でこう語り、聞いている者を驚愕させた。
 「これ(発言)は大きなテーマ。まさに愛のテーマだ。(自らが)友愛と言っている原点がそこにあるからだ。地球は生きとし生けるすべての者のものだ。日本列島も同じだ。すべての人間のみならず、動物や植物、そういった生物の所有物だと考えている」
 もっとも、その使われ方は約8年前と今では異なる。幹事長時代はニコニコ動画で「定住外国人は税金を納め、一生懸命頑張っている。
その人たちに参政権ぐらい当然付与されるべきだと思っている」と語っており、「日本人だけのものではない」ことを、永住外国人に地方参政権を付与すべきだとする考えの根拠にしている。
 ちなみにこの主張について、国士舘大の百地章特任教授は21年10月23日付の本紙朝刊「正論」欄で「国家とは政治的な運命共同体である。
それ故、わが国の運命に責任を持たない外国人に対しては、たとえ地方参政権であっても認めることはできない」と喝破している。
 追い打ちをかけるように、ジャーナリストで元旧民主党衆院議員の木下厚氏は、27年1月10日に発行した著書『政治家失言・放言大全 問題発言の戦後史』(勉誠出版)で
「納税は道路、水道、消防、警察などの公共サービスを受けるための対価であって、参政権付与とは関係がない」と指摘している。