維新の「身を切る改革」どこへ? 横行する文通費“移し替え”に専門家が違法性を指摘


「身を切る」ではなく「身を肥やしている」

 確かに維新はホームページ上で各議員が文通費の使途を公開している。だが、よくよく確認すると、毎月、文通費の一部を政党支部などに「移し替え」「流用」している議員が少なくないのだ。

 例えば、馬場伸幸幹事長(56)の7月の文通費の使途を見ると、自身が支部長を務める「日本維新の会大阪府第17選挙区支部」に72万4543円を寄付している。つまり、言い方を変えれば財布の中身を「移し替えた」だけ。ある意味、流用だ。

 それでも維新は使途を公開することが「身を切る改革」と思っているようだが、こうした「移し替え」について「違法行為」と指摘するのが、政治資金問題に詳しい上脇博之・神戸学院大教授(63)だ。

「文通費というのは、政党支部などの私的活動には使ってはいけない費用です。国会法などでも公のもの以外への支出を禁じている。維新は使途を公開しているから問題ない、という姿勢ですが、公開の目的は本来、使い方が適正なのかどうかを判断するため。違法行為でも公開すればいいというのは本末転倒です。議論の本質を理解していません。これは『身を切る』ではなく、『身を肥やしている』と言っていいのです」(上脇教授)

https://news.yahoo.co.jp/articles/a9f6178109c469572fa9d3efd354b830b37f5785