なぜ若者は自民党に投票するのか?
自民党が若者から支持を集める傾向は、実は今に始まったことではない。

出口調査によると、20代で自民党に投票した割合は自民党が旧民主党から政権を奪還した2012年は33%だったが、
徐々に割合が増え、2014年は44%、2017年は50%と半数に上った。
41%だった今回は、むしろ陰りが見えるとも言える結果となった。

それでも最近3回の衆院選では、20代で自民党に投票した割合は、上の世代より高い状態が続いている。

「政権が変わっても、日本は変わらないと思うし、それだったら変わらない方が混乱はない」(29歳・男性)

「他党に比べての信頼があるから、自民党に任せておけば大丈夫だと思うから」(18歳・男性)

「現在の日本で生きていて、ものすごく不便なことや、絶対にこれは困るといったことなどが思い当たらない為」(23歳・女性)

「コロナで目立ちはしないが携帯料金引き下げなど、実際の功績は多い」(21歳・男性)

石井さんは、政治の変化を望まず、安定を重視する若者が多いことが自民党支持の広がりにつながっているのではないかと話す。

「10代後半から20代の多くは、物心がついてからずっと自民党政権で、大きな不利益を受けたこともなく、日本は平和でいい国だと思っている。
この世代は『コスパ=コストパフォーマンス』や『タイパ=タイムパフォーマンス』という言い方をよくするが、
政権交代のリスクとそれによって返ってくるリターンを考えた時に、自民党には安心感があり、
リスクを冒して代えるほど悪くないと思っているのではないか」
https://www.nhk.or.jp/politics/articles/feature/72512.html