「コシヒカリ」発言の静岡知事、辞職勧告可決に今度は「富士山」
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静岡県の川勝知事が選挙の応援演説で御殿場市をやゆする発言をした問題を巡り、
県議会臨時会が24日開かれ、知事に対する辞職勧告決議案が賛成多数で可決された。
辞職勧告案の提出、可決は県政史上初めて。法的拘束力はなく、
臨時会後、川勝知事は「県政に全力を投じる」と続投を表明した。

臨時会では、御殿場市の男性が提出した知事の辞職を求める請願が審議され、賛成多数で可決された。
その後、最大会派の自民改革会議と公明党県議団の4人が連名で知事への辞職勧告案を提出。
自民は、法的拘束力のある不信任決議案を提出する方針だったが、
可決の見通しが立たないことから辞職勧告案に切り替えた。
野崎正蔵代表は「(発言は)言語道断で、断じて容認できない。知事の資質を欠いている」と提案理由を説明。
出席議員66人(議長を除く)の記名投票で、賛成47(自公など)、
反対19(ふじのくに県民クラブなど)で可決された。

臨時会後、川勝知事は報道陣に対し、
「新型コロナウイルスの第6波が来るかもしれず、県民から負託された任期を全うするのが職責だ」
と辞職を否定した。ただ、辞職勧告案の可決については
「深刻に受け止めている。猛省する。来年は生まれ変わると富士山に誓った」と話し、
12月の月給と期末手当(ボーナス)は全額受け取らない考えを示した。
また、6月の知事選後から、「『ノーサイド』(敵味方なし)と言うわけにいかない」と
自民との対決姿勢を示してきたことについて、「(今後は)ノーサイド」と態度を改めた。

自民は、出席議員の4分の3以上の賛成で可決される不信任案を提出する予定だった。
自民は、可決に向けて他会派の議員に賛成に回るように取り込み活動をしてきた。
だが、知事与党で第2会派のふじのくに(17人)が反対票を投じることで一致したため、
可決が難しい見通しとなった。

自民の野崎代表は「否決されれば知事が信任されたと解釈される可能性もあり、辞職勧告案を出した」と説明した。
公明の蓮池章平団長は不信任案に会派として賛成する考えだったとし、
撤回については「可決のハードルは高かったが、残念な気持ちがある」と述べた。
ふじのくにの佐野愛子会長は「引き続き知事を支援していく。必要な意見や提言はしっかり言っていく」と話した。