中3男子刺殺、「助けてください」と叫び教室に戻る…加害生徒は通学用バッグに包丁を入れ登校

愛知県弥富市の中学校で、3年生の男子生徒(14)が同学年の男子生徒(14)に腹部を刺されて死亡した事件で、加害生徒が24日朝、凶器の包丁を通学用バッグの中に入れて登校し、そのまま被害生徒を廊下に呼び出して襲ったとみられることが25日、捜査関係者への取材でわかった。
包丁は「インターネットで事前に購入した」と供述しており、県警は慎重に裏付けを進めている。

県警は同日午前、殺人未遂容疑で逮捕した加害生徒を、容疑を殺人に切り替えて名古屋地検に送検した。

捜査関係者などによると、この生徒は24日午前7時45分頃〜8時頃の間に、刃渡り約20センチの細めの包丁を通学用バッグに入れて登校。そのまま3年生の教室がある校舎2階に向かい、別クラスの被害生徒を教室から呼び出したところで、腹部を強く刺したとみられる。

刺された生徒は「助けてください」と叫びながら教室へ戻ったが、刺し傷は内臓を貫通しており、約2時間半後に搬送先の病院で死亡した。県警は強い殺意を持った計画的犯行の可能性があるとみて調べている。

事件の起きた中学校では25日朝、近隣の中学校の教員や市教育委員会職員を含む約40人が通学路に立ち、生徒たちに「大丈夫だよ」などと声をかけながら登校を見守ったが、涙ぐんでいる生徒もいた。学校はその後、全校集会を開いて今後の対応などを説明したという。

校内で血痕を目撃したり、悲鳴を聞いたりした生徒も多く、県教委は25日、臨床心理士の資格を持つスクールカウンセラー2人を派遣し、生徒の心のケアに当たる。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20211125-OYT1T50120/amp/