「ブラック・フライデー」本格化 イオン、ららぽーとなど大型店 目玉商品充実、期間長めに

米国発祥の大規模セール「ブラック・フライデー(黒字の金曜日)」が、県内のイオン(千葉市美浜区)など大型商業施設で始まった。
緊急事態宣言解除後に迎えた年末商戦の“起爆剤”とするため、昨年よりも集客力の高い目玉商品を用意。各社は期間を長めに設定するなど工夫を凝らし、消費の上向きに期待を寄せている。
イオンモール幕張新都心(同区)は19日から、各専門店の協力をあおぎ10日間のセールを開催している。
今年で6年目となるが、「より一層認知してほしい」と担当者。公式アプリと連動したお買い物券の抽選企画や、カード会員のポイント10倍キャンペーンで呼び込みを図る。
靴専門店「ASBee」は冬支度を応援しようと、対象の婦人ブーツを50%値引き。足元の感染状況が落ち着いていることから、昨年よりも装飾や品ぞろえを充実させた。
鈴木和朋店長(38)は「『そろそろお出かけしたい』という人も多いはず。お買い得品で楽しんでほしい」と期待。前年比1・5倍程度の集客を見込んでいる。
総合スーパーのイオンリテールは、全国約500店舗で「ブラック・フライデー」を押し出す。
年末年始にかけての消費拡大に期待し、取扱商品数は前年比約1・5倍の1300品目。食料品は野菜や果物の詰め放題、衣料品は冬用コートやニットを目玉とした。
今年はネット販売も強化しており、予約商品などで既に2割増の売り上げを記録。西川の羽毛布団(販売価格16万2800円)など高額商品も好調だという。
県内2店舗を展開する「ららぽーと」も28日まで、昨年より7日長い18日間のセールを実施。期間中、商品情報やクーポンを取得できる“買い物動画”をライブ配信している。
ブラック・フライデー 米国の感謝祭(11月の第4木曜日)の翌日にあたる金曜日のことで、米国の年末商戦はこの日に始まるのが通例。買い物客が殺到し、小売店が繁盛するため「黒字の金曜日」になることが名前の由来とされる。国内企業ではイオンが2016年に初参戦した。
https://www.chibanippo.co.jp/news/economics/851393