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「ヒラタケ」もらったら毒キノコ、4人食中毒 市「人にあげないで」

金沢市は8日、毒キノコを食べたとみられる市内の家族4人(20〜80代)が食中毒になったと発表した。4人とも命に別条はない。市保健所によると、近くの山へ行った知人から「ヒラタケ」だと聞かされてもらったキノコを料理した。だが、実際に口にしたところ……。

 市保健所によると、6日に知人から譲り受け、このうちの1枚を同日午後5時半ごろ、野菜炒めにして食べたところ、約1時間後から4人に嘔吐(おうと)や吐き気、下痢などの症状が出たという。病院を受診したが症状は軽く、4人とも体調は回復傾向にあるという。

 炒め物に使わなかった残りのキノコを調べたところ、ヒラタケやシイタケなどに似た毒キノコ「ツキヨタケ」の可能性が高いことが分かった。

 厚生労働省ホームページ「自然毒のリスクプロファイル」などによると、ツキヨタケの傘は大きなもので10〜20センチ程度で、夏から秋にかけてブナの倒木などに発生する。短い柄の内部に黒いシミがあることが多く、暗い場所で発光するのが特徴。食後30分から1時間ほどで消化器系の中毒が現れ、ごくまれに死に至るケースもあるという。

 市は「食用と確実に判断できないキノコは、絶対に採らない、食べない、売らない、人にあげないで」などと注意を呼びかけている。