https://www.niigata-nippo.co.jp/news/national/20210208597584.html

差別解消へ向き合って
新潟で部落解放同盟県連が旗開き

部落解放同盟新潟県連合会(長谷川均執行委員長)は7日、新潟市中央区のホテルで2021年の「荊冠(けいかん)旗開き」を行った。新型コロナウイルスを巡り新たな差別や格差が起きている状況に危機感を示し、すべての人権問題解消に向け決意を新たにした。

 行政や教育関係者ら約100人が出席した。

 長谷川委員長はあいさつで、米国から広がった黒人差別解消運動「ブラック・ライブズ・マター(BLM=黒人の命も大事だ)」に触れ「差別をなくすには、沈黙するのではなく多くの人々にその事実を伝えることが大切」と強調。県内の部落問題についても「傍観者にならず、一人一人が差別とどう向き合うかが問われている」と訴えた。

 近畿大人権問題研究所の北口末広主任教授は、情報化社会と差別をテーマに講演した。被差別部落の地名がインターネット上に掲載されるなど、偏見を助長する情報が放置されており「子どもたちが誤った情報をうのみにしないためには、情報リテラシー(理解し活用する能力)教育が重要」と述べた。